2025年3月に思っていること

  • 2025-03-30
  • 2025-03-30
  • 雑記

年末とは違って,年度末という時期は「終わり」らしさの薫るエモい感情を置き去りにしたままに時間が過ぎる感覚がある。これはきっと私がもはや学生ではなくあまり年度に根ざした生活をしていないからだと思うのだが,言い換えれば感動の源泉をひとつ失ってしまったようで少し悲しい。
秋も短いが春も本当の陽気は瞬く間に終わってしまうので,急いで春を楽しまなきゃ,と無意識に急かされてしまう季節。いまから数ヶ月ののちに,過ぎた春を偲びながら茹だる湿気に辟易とするのも様式美ではあるが,どこか諦観が漂う。その寂寥感を思うに,季節感とノスタルジーは感情として近接しているのではなかろうか。私には共感覚らしい世界観は残念ながら無いのだが,そういう感情への色彩を誰かに尋ねたくもなる。

さて,2月末は推して知るべしだが諸々の事情でブログを書けなかったので,だいぶ久しぶりにブログを書く。そう思い立ったとき,この焦りにそこはかとない「年度末」を感じ,無くしたと思った財布が返ってきたみたいな嬉しさがちょっとある。

2025年1月

絵馬収集

また収集癖を増やしたんかと自分に呆れる面が無いではないが,贔屓にしている神社で正月頒布されている破魔矢には干支をあしらった絵馬がついてくる。破魔矢自体は翌年の正月に入れ替わりでお焚き上げしてもらっているのだが,この絵馬のコレクションを思い立ってしまった。
言うまでもなくコンプリートまで12年かかるのだが,途中で引っ越したらどうするのだい,とか,果たして絵馬を自宅に飾ることに意味はあるのかい,とかのブレーキ念慮が頭をよぎるのだが,コレクター癖はDNAに刻まれているのだからしょうがない(以前,父親とまったく同じものを蒐集していて愕然とした)。『利己的な遺伝子』曰く人間はあくまで遺伝子の乗り物であり,本能に抗えない非力感もまた人間くさい。

というわけで,これが今年・2025年=蛇年=の絵馬である。

昨年の辰年絵馬は保存場所に安置済み。さぁ,10年後を楽しみに生きるぞ。

黒松栽培

新宿のハンズを歩いていたら面白いものを見つけた。黒松の盆栽セットである。和風な陶器に種から植えて育てるというコンセプトと,1000円というリーズナブルな価格設定が気に入った。発芽まで1-3ヶ月かかるらしいので,気長に待つことにする(しかしながら,このブログを書いている3月現在まだ発芽しておらず,とても切ないが発芽成功は見込み薄である)。

今まで育ててきたガジュマルと合わせてちゃんと置けるスペースが欲しくなってきたので,プランターラックも購入。

ちなみにこれを見た人からはまず間違いなく「キャットタワーみたい」と言われる。そんなに?

東京ニューイヤーハーフマラソン

2019年に,いつものアウトドア友達Iくんに誘われて栃木の「はが路マラソン」で制限時間ギリギリでフルマラソンを完走したのだが,それ以降のシカゴ赴任中にも市民マラソンみたいなものにちょくちょく参加していた。タイムを求めることはまったくなく,街なかを見知らぬ人たちと一緒に走るという体験自体が好きだ。

ただし不摂生極まりない生活をしているし体重も増えているし,という状況で体力はお察し。そんな中,恐れ知らずにもハーフマラソンに参加してきた。新年明けてすぐ,赤羽の荒川河川敷を走るコースである(2kmとか10kmとかのプログラムもあったが,せっかくなのでハーフに参加した)。

結論から言うと,制限時間には10分間に合わずゴールテープは切れなかった。しかしテントを訪ねたら「完走証」としてのメダルはもらえたので参加記念としてはちょうどいい。

前半までは予定通りの(それでもノロノロだが)ペースで走れていたのだが,後半はエネルギー切れで全然体が動かなくなってしまった。エイドポイントもあるにはあるのだが,給水ばかりでカロリー摂取できなかったのが痛手だった(はが路マラソンではバナナとかいちごとかを置いてくれていたのだが,全レースがそういうわけではないのだね)。他のランナーがウィダーinゼリーを取り出して飲んでいるのを,当日の私はさぞ物欲し顔で見ていたことだろう。

次のレースはまだ決めていないが,本格的な夏が来る前に一度リベンジしたいな。

全自動コーヒーメーカー

去年の年末,例のごとくギリギリでふるさと納税の物色をしていたのだが,そこで見つけたのがツインバードの「全自動」コーヒーメーカー。まさに「全自動」で,豆・水・フィルターをセットしてボタンを押せばミル→蒸らし→抽出まで全部終わるという優れモノ。電動ミルは持っていたのだが,ハンドドリップがどうにも面倒でインスタントに逃げがちだった私にとって救世主に見えた。

多少サイズが大きく存在感があるが,これがやっぱり素晴らしい。インスタントコーヒーも別にまずいということはなく好きなのだが,やっぱり豆から入れたものは違う。抽出に全部で10分弱かかるが,その間に仕事でも家事でもしておけばまったく問題ない。特に良いのが朝イチのコーヒーで,朝起き抜けにいそいそとボタンを押し(最近はもはや寝る前にフィルターをセットしておく気合の入りようである),歯を磨いたり朝食の準備をしているとベストなタイミングで出来上がる。豆を挽く良い香りが寝起きの頭にはたまらない。

というわけで,興味のある人はぜひどうぞ。ふるさと納税の枠が余ってる人はそこでもよいし(届くまでに少し時間がかるかも),定価で買っても3万円くらい。日常的にコーヒーを飲んでる人なら間違いなくおすすめである。ちなみに私はこのツインバード製のものにしたが,こういう「全自動コーヒーメーカー」は他のメーカーからも出ている。ぜひ検討されたい。

ツインバード公式ストア

陣馬山登山

高尾山のすぐ近くに「陣馬山」という初中級者向けの山があるのだが,数年ぶりに行ってきた。私にとっての登山のオンシーズンは冬なのだが,冬登山のいいところは何と言っても山頂からの景色だろう。高尾山や奥多摩あたりからであれば,晴れていれば新宿副都心だって望める。

この日も空の青さのグラデーションがはっきりわかるほどの快晴で,とても気持ちがいい。

陣馬山には食事を提供してくれる山小屋が複数あり,自分で調理せずとも美味しい昼食にありつけるのもよいところ。この日は晴れてはいたが風が強く,登山中こそ運動しているので気にならないが,山頂に留まっているとだいぶ寒い。そんな中頂いたのが,この山菜うどん。なんということでしょう――と溜息が漏れる美味しさである。

新しく集め始めた山ピンバッヂも購入し,下山。

行きは高尾駅からバスで向かったが,帰りは藤野駅の方面まで下っていくコース。というのもその道すがら,秘境とも言える場所に温泉宿があるのだ。

陣谷温泉 · 〒252-0183 神奈川県相模原市緑区吉野1806

ヒノキでできた大浴場で身体を休め,帰路につく。
この陣谷温泉から最寄りの藤野駅までは徒歩40分ほどだが,途中で珍しい感じの隧道を通過する。内装?の古めかしさも相まって,これ,夜には結構雰囲気出るんじゃないかしら。

2025年2月

エストポリス伝記IIコンサート

「好きなゲームは?」と訊かれても「人生を変えたゲームは?」と訊かれても私が答えるゲームは同じで,その名を『エストポリス伝記II』という。詳しくは,昔熱に浮かされるように下記のエントリを書いたのでご興味あれば読んでいただければと思うが,記憶を消してまたやりたいくらいの大好きなゲームだ。

それでも世界はループ!

突然ですが,「エストポリス伝記」もしくは「エストポリス伝記Ⅱ」というゲームに聞き覚えのある人はいるでしょうか。 [foo…

で,このエストポリス伝記II(と,そのシリーズ1作目である無印の『エストポリス伝記』)は作中のBGMの良さでも知られており,販売から30年を経てもファンがいる。ファンがいれば弾く人もいるということで,MUSICエンジンという団体が定期的にエストポリス伝記の音楽をオーケストラしてくれるのだ。

Tumblr

今までも皆勤で参加してきたが,今回もお邪魔してきた。

あまり饒舌に感想を言うのもなんだかな。ただ,好きだ。

ふもとっぱら冬キャン

友人Iくんとの冬キャン,今シーズン最初で最後の遠征に行ってきた。旅程は我々が呼ぶところの「欲張りコース」で,初日は近場の山に登ってからキャンプ場へ移動し一泊するというもの。当然ながら冬は日が落ちるのが早いので,登山をゆったりしてしまうとキャンプ場でテント設営するときにはすっかり真っ暗,となりかねない(つまり,前にあったということ)。

登った山は三ツ峠。『ヤマノススメ』で出てくる山なので,いつか行ってみたいと思っていた山である。
ところがいざ現地に着いてみると,思ったより雪山である。こんなに積もっていると思っていなかった我々は通常の登山靴装備しか持っておらず,ツルツルと滑る雪面を苦労しながら登る羽目になる(でもそれが楽しいんだよね)。

雪こそ大変だったが,コースタイムから大きく遅れることなく山頂へ到着。と同時に,遮るもののない富士山の眺望に釘付けになる。

富士山なんて何度も見ているのに,何回でも見ていられるのはなんでだろう。単峰でこんなに高い山,たしかに信仰が生まれるのもわかるよね。
このあとは食料を調達してキャンプ場へ。いつもIくんのキャンプ道具に完全依存していて恐縮なのだが,今回もテントに居候させていただく。

夕飯に鍋を食べたあとは,楽しみにしていた星座鑑賞タイム。20年ぶりくらいに使う星座早見盤を夜空へ向け,その無駄のないアナログな仕組みに感動しながらオリオン座・カシオペヤ座・北極星を探す。なんとも優雅な冬の夜よ。

夜を明かし,東京へ。この建物,『ゆるキャン△』を観たことある人は見覚えがあるんじゃないかしら。

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