Android Bazaar and Conference 2016 Springで発表してきた

表題の通り,今までABCにたいして2年くらい「参加者」,1年くらい「企画者」だったけど,遂に今回「講演者」になってきたので参加報告をします。

ABCとは

日本におけるAndroid界の源泉は,間違いなく「日本Androidの会」です。

その日本Androidの会は,年2回ペースで大規模なイベントを開き,開発者同士の交流を図ろうとしています。それがAndroid Bazaar and Conferenceで,みんな略してABCと呼びます。今回は2016年の春開催なので,ABC2016Springとなるわけですね。

公式サイトはこちら→ABC 2016 Spring

押しも押されもせぬ,日本における最大のAndroidイベントです。

(最近は,ABCに企業色が強くなったことを懸念した開発者がDroid Kaigiなる別イベントを開催していますが,それはまた別の話)

ABCでの発表経緯

最近は研究が忙しくあまり顔を出せていませんが,私は「日本Androidの会学生部」という支部に所属しています。言い忘れましたが,日本Androidの会は沢山の支部を持ち(四国支部,金沢支部,ロボット部,コスプレ部,などなど),特色ある活動を行っています。

その中でも学生部はその名の通り学生だけで構成され,文理を問わず色んなバックグラウンドの人がAndroidに限らずいわゆるITに対して何かしらの気概を持って集まっています。

まあ私はAndroidしか書けませんが,学生部として勉強会などの企画などを行ってきました。

今回のABCでも当然,学生部はブース展示やカンファレンスを担当していますが,冒頭で述べたように私は全然企画にはコミットできていませんでした。申し訳ないなあ,参加したいなあと思いつつ,なかなか動けなかったのは要反省の部分です。

しかしあるとき,部長さんからSlackでメッセージが来ました。

「学生部でカンファレンスを担当するが,気軽な感じで研究内容を話しませんか?」

なんともありがたいことに,普段参加もしていない部員であるところの私に発表依頼が来たのです。

トラックは「アカデミック・セキュリティトラック」で持ち時間は質疑を含め15分。若干短いですがせっかくのチャンス,逃すわけにはいきません。

私は感激しつつもこれを受けることにし,なんと思ってもいなかった「講演者」になることになりました。

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ABC2016Springの特色

今回のABCでは,委員長である石塚さん(実は学生部の顧問的なこともしてくださっています)のもと,あるテーマが掲げられました。

それは,「IoTの発展に向けたAndroidの新たな役割」。IoTの代表格として確固たる存在感を示す「スマートフォン」は,まさに技術の結晶です。人々の生活をあたかも当然のように支えるこれは,実際はバックエンドでは様々な知的情報処理が使われています。

その中でも最近ホットなのが,機械学習です。撮った写真をGoogleにアップロードすることで,Googleは大量の画像データを保有しています。それらを機械学習することで,例えばアルバムの自動整理や人物のタグ付けなど,普段の生活を便利にする機能が可能になります。

そんな便利な機械学習ですが,実際のところアプリ開発者皆が皆機械学習の専門家ではありません。しかし,アプリエンジニアだから,と最新技術を逃すのはエンジニアの意義に反します。

今回のABCは,機械学習を大きなテーマに,これから本格的に来る機械学習drivenのアプリ・データ駆動時代を俯瞰すべく開催されました。

……と言うようなことだと思っています。違っていたらごめんなさい。

ところでABCのテーマを聞いて私はとても納得しました。

私の大学での研究領域は機械学習,しかもまさにスマホなどを用いたモバイルセンシングに関する機械学習だったのです。

発表について

そんなわけで,私の講演タイトルは「モバイルセンシングに関する研究(機械学習)と,個人制作アプリの紹介」としました。

研究内容の紹介だけでも良かったのですが,せっかくAndroidの会で発表するのだから,と恐れながら今まで作ってきたアプリの宣伝もしてきました。

研究内容については省きますが,アプリ紹介の部分だけSlideShareに上げておきます。

スライド@SlideShare

幸い,発表自体は無難に終えることができました。

質疑の時間があったのですが,サイバーエージェントの方からの質問にびっくりしました(サイバーエージェントはAmebaとか755とかで有名な大手IT企業です。余談ですが,機械学習を広告ビジネスに繋げる取り組みが最近話題になっていて,私の研究領域と近いです)。

「そのClisterってアプリ,使わせてもらってました」

なんと,私が初めて作ったアプリを実際のアプリエンジニアさんに使っていただけていたのです。

アプリ開発者として,これほどの名誉はありません。

会社の方が作る大きな「サービス」には敵わなくても,私が思う「これあったらいいな」は,きっと誰かに届くのです。規模は豆粒のようでも,確かに感動を与えることができるのです。

見ず知らずの人から「アプリ入れましたよ」と言ってもらえる,Androidという土壌の懐の広さを痛感した瞬間でもありました。

発表する機会を得た,場数を踏んだ,ということよりも,何よりもこのコメントが1番嬉しかったです。

戦利品報告

ABCでは物販も行っています。今回はAndroidに関するトップ同人団体,TechBoosterさんの技術書を買ってきました。

TechBoosterさんは毎回のコミケで頒布されるんですが,前回の冬コミは行けず悔しい思いをしました。エンジニアのくせに,PDFで書籍を読むことができない人間です。

(恐らく売っているだろうとは思っていましたが)見かけた時は安心です,そして見つけた途端に速攻で購入です。計4000円。安い出費です。

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あとは懇親会。ここでも色んな人と話すことができましたが,最後に名刺交換した女性の脚本家の方の話,もっと聴きたかったな。

懇親会恒例のジャンケン大会では,なんとスタッフパーカーをもらいました! かっこよくて,普段から着られそうなデザインで最高です!!

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最後に,細々とした景品。

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Androidはバージョン毎にアルファベットが進み,お菓子のコードネームが付けられるのが慣習です(今までは順に,1.0, 1.1, Cupcake, Donut, Eclair, Froyo, Gingerbread, Honeycomb, IcsCreamSandwitch, JellyBean, KitKat, Lollipop, Marshmallowでした)。

写真の右下のマシュマロは,そんなわけでマシュマロなんです。かわいいですよね。

ちなみに前々回のABCでAndoid特別仕様のKitKatを貰いましたが,勿体なくて食べられずまだ引き出しに眠っています。

むすび

以上,簡単でしたがABC2016Springの参加報告でした。

私に夢を見させてくれるAndroid,その世界に飛び込んで良かったといつも思います。