2018/08/22読了。
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前に知人にお勧めされて以来,随分と積読していたがようやく読了。
最近テレビであまり見かけなくなったホリエモンこと堀江氏。見るからに匂うカリスマ性はどこから来るのだろうとワクワクしながら読んだ。
この本の主題は一言で言うと「好奇心を持て」「他人に遠慮なんかするな」「自分の人生だろ,全力で楽しめ」ということだろうと思う(一言で言えなかった)。
前書きから,印象的な文を引用する。
この,あらゆる産業のタテが溶けていく,かつてない時代に求められるのは,各業界を軽やかに超えていく「越境者」だ。
そして,「越境者」に最も必要な能力が,次から次に自分が好きなことをハシゴしまくる「多動力」なのだ。
言われてみればそうかもしれない,と思った。
本書でも紹介されているが,一昔前であれば終身雇用が当たり前。日本人の美点である(と思われている)「一つのことに集中して取り組む」という職人堅気が全面的な是だった。
ところが今はどうか。特にエンジニア業界に顕著なように転職は最早汚点ではない。それどころか多様な経験がモノを言う。
堀江さんはこれを,インターネットの登場による従来の垂直統合型の産業構造の破壊とリンクして語っているが,その是非は置いておいて時代がどんどん変わっているのは確かである。
——というわけで,「多動力」。
どんどんと,興味の赴くままに複数の領域を自分の物とすべし。各分野で1,000人に1人の人材になれば,それが2つの分野になれば1,000,000人に1人の人材になれる。
実際にはそう単純ではないだろうが,言わんとすることは非常に腑に落ちる。
例によって,目次を挙げてみる。
目次だけでも雰囲気は結構伝わる気がしている。
- 一つの仕事をコツコツとやる時代は終わった
- バカ真面目の洗脳を解け
- サルのようにハマり,鳩のように飽きよ
- 「自分の時間」を取り戻そう
- 自分の分身に働かせる裏技
- 世界最速仕事術
- 最強メンタルの育て方
- 人生に目的なんていらない
私は口の悪い人が苦手なので,高圧的にものを言う堀江さんは,正直好きではなかった。けれどこの本を読んでみて,彼の中の信条というか筋が見て取れた。
と同時に,好き勝手に人生を楽しむ彼の生き様を非常に羨ましく感じた。
別件だが,最近こんなツイートを目にした。
不倫然りタトゥーしかり何かを必死に叩いてる人は自分がただ嫉妬してるだけってことに早く気づいたほうがいい。日本は同調圧力が凄まじい上に自己肯定感を低くする教育ばかり行う国だから、自分より自己肯定感が高くて自由に振舞ってる人間が羨ましくて許せないだけ。いつまで「世間」に騙されてんの?
— 小野美由紀(「メゾン刻の湯」) (@Miyki_Ono) 2018年8月22日
これをみてハッとしたのだが,私が堀江さんに対して嫌悪感を抱いていたのは上記のような心情もあったのではないかと。つまり,羨ましかったのではないかと。
一度そう認めるてしまうと,また,「もっと楽しんで生きよう」と思えるようになると,日々の生活の中で躊躇した一瞬にそっと背中を押してくれる何かが胸の内に宿ったような錯覚を覚える。
もしくは,私の新たな行動指針を得られたとも言える.
間違いなく,読んで良かった本だった。
皆さんにもおすすめします。
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