2020/08/09読了。
感想(Rating:3/5)
『一兆ドルコーチ』に続いてのコーチング本。読んでみると,書いてある内容が大きく被っていることに驚く。
コーチングは「教える」のではなく「考えさせる」のが仕事,信頼関係が大事(『一兆ドルコーチ』では「愛」とも言っていた),などだ。文字にするとそりゃそうだという気がするが,ともすれば「自分ならこうするかな」というアドバイスが本人にとっては何の意味もないことをよくよく明記しておかないといけない。
この本の著者は野球のコーチであるからして,当然本文中の話もプロ野球の話が多いのだが,『一兆ドルコーチ』との類似性を鑑みると,ビジネスもスポーツ(特にチームスポーツ)も,その本質は同じようなものなんだろう。
野球はチームスポーツでありつつも,投手に限れば極めて個人競技でもあり,その関連性もまた興味深いところ。
目次
- なぜ,コーチが「教えて」はいけないのか
- コーチングの基本理論
- コーチングを実践する
- 最高の結果を出すコーチの9つのルール
引用
p5
自分のことしか考えてこなかった人間が,何の準備もなく教える側に立っても,自分の経験を伝えることしかできない。
p12
コーチの仕事は「教える」ことではなく,「考えさせる」こと
p41
コーチは「その選手だったらどう思うだろう」と想像する能力が求められるのだ。
p56
「そんなん簡単や。手ぇ抜いたときや。でもな,選手のミスは絶対に叱っちゃあかん。本気を出さんとき,手ぇ抜いたとき,そんときだけ怒れ」
p71
簡単で小さな課題を設定し,小さな成功を継続的に積み上げていく方法がある。僕は,この方法がもっともモチベーションがあがるやり方だと思っている。
p72
課題設定のポイントは,課題を解決するために必要な要素が,すべて自分でコントロールできるもので構成されていることだ。
p89
コーチは,選手に自分の言葉で語らせることに,徹底して意識的にならなければならない。
p156
自分のプレーを言葉で表現できるようにならないと,そのパフォーマSぬが自分の身についたことにはならない。
p174
ただし,旧来のコーチにありがちな「自分だったらこうする」と考えるのではなく,視点を変えて「その選手だったらどうするか」と考えていくことだ。
p240
肉体を追い込むと,精神的には解放されるように感じる。
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