2020/07/26読了。
感想(Rating:4/5)
最近,「組織の最適化」を考えることが多くて,そのヒントになればいいなと思って読んでみた。「コーチング」の奥深さ・難しさにちょっと身震い。
理想論かもしれないが,自分の中に自分の「コーチ」を持ちたい。自分の位置や状態を主観的かつ客観的に見られたらもう大勝利間違いないだろう。
その「自分の中の天使」(もしくは「悪魔」かもしれないが)が実現可能かどうかはひとまず置いておいて,そういう考え方を持てたことに少なからず(メタ的な)意味はあっただろうと思えた良著だった。
また,こういう本を読むと,現時点で私を「マネージ」してくれる人の考えが,良いところ・悪いところも含めてちょっと見えるような気がしてくる。
完璧な人などいないのだから悪い点があるのは当然で,むしろ私のようなマネージ「される側」も,もっと「うまくマネージされる」ように心がけようとも思った(もちろん自分を偽るということでは全くない)。
目次
- ビルならどうする?
- マネジャーは肩書きがつくる。リーダーは人がつくる
- 「信頼」の非凡な影響力
- チーム・ファースト
- パワー・オブ・ラブ
- ものさい
引用
p6
人は高みに上れば上るほど,自分が成功するために他人を成功させることがますます必要になる。
p40
むしろチームのコミュニケーションが取れているかどうか,緊張や対立が明るみに出され,話し合われているかどうかに気を配り,大きな決定が下されるときは,賛成しようがしまいが全員がそれを受け入れていることを確認した。
p67
「君がすぐれたマネジャーなら,部下が君をリーダーにしてくれる。リーダーをつくるのは君じゃない,部下なのだ」
p94
チームと問題を話し合うとき,君はいつも最後に話すようにしろ。君は答えを知っているかもしれないし,それは正しいかもしれないが,答えをただ与えるだけでは,力を合わせるチャンスをチームから奪ってしまう。
p97
円卓には上座がないが,その背後には玉座がなくてはならない。
p130
信頼とは,つねに意見が合うということではない。むしろ,信頼している相手には異を唱えやすいのだ。
p146
率直なフィードバックのカギは,待たないことだ。
p163
まず信頼を築くことから始め,時間をかけてますます深めていく。コーチする相手を選び抜き,コーチングを受け入れる姿勢のある,謙虚で向上心旺盛な,生涯を通じて学び続ける意欲のある人だけをコーチする。
p242
ほとんどの人は同僚のことが好きなはずだ。彼らのことを気にかけてはいるが,「無害化」した感情だけを職場に持ち込み,それ以外のすべては会社の入り口に置いてきてしまう。だがビルはその逆をしろと教えた。思いやりを職場に持ち込め!
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