24時間時計を買った

クラファンのすゝめ

あまりこのブログでは話題にしていないけど,私,クラウドファンディングで物を買うのが好き。正確には「買う」のではなくて「支援する」と言った方が正しいのだけど,まぁ細かいことは置いておく。

あまり聞きなれない方のために簡単に説明すると,クラウドファンディングとはみんなで金額を支援しあって,一つの製品やサービスを世に生み出す仕組みのこと。ファンド=基金。
クラウドファンディング(略してクラファン)で扱われるものは実に様々で,実際に製品を金型から作り出す本当に「ゼロイチ」のものもあるし,日本では扱われていない海外発の商品を(生産体制を拡充して)日本に輸入するというものも多い。

クラファンのサービスは気付けば日本でもたくさんあり,一番代表的なものはCAMPFIREだろうか。続いてそのガジェット限定スピンオフであるmachi-ya,なんとなく変わった製品の案件が多いKibidango,と続く。
海外で有名なのはKickstarter。これは名前を一度は聞いたことがあるという人もいるんじゃないだろうか。

国内最大クラウドファンディング。最新ガジェット、ご当地グルメ、エンタメ、まちづくり…ジャンル規模問わず新しい挑戦が毎日登…

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(幸いなことに)モノに溢れた生活をしていると,何が自分の生活を高めてくれるモノなのかわからなくなることがある。どれもこれも有用に見えて,どれもこれも無用に見える。どうしても必要なものがあってAmazonの検索窓にキーワードを入れたあとは該当製品が多すぎて目眩がするほどだ。

当たり前のことだが,自分が存在を知らない製品を自分から調べることはできない。かといってAmazonの製品リストを全部なめることなんて到底できないし,目に付く製品は当然,自分の想像の埒外に出ない。

そんな中だからこそ,クラファンに並ぶ製品を見るのが楽しい。
ほどよく多く,多すぎない製品数。同じ目的のものはほぼなく,それぞれが独自の思想を持って形作られている。「普通」にモノを買うよりも,新しいニーズを発掘してくれるというか,大袈裟に言えば自分の人生が拡充していく感じがするからだ。

24H Watchを支援した

今回紹介するのは,今まで聞いたこともなかった「24時間時計」。もうこれだけでどういうものかは一目瞭然な名前。

24H Watchはフランスメイドにして、スイスの技術を結集した24時間表示の腕時計です。パイロットや宇宙飛行士、医療関…

(それにしてもこのPV動画,なかなかエモい)

思想としてはすごくシンプルで,「1日って24時間なんやで」というのを視覚化して時間を大事にしようというもの。デジタル製品(ソフトウェアとか)は多機能が正義だけど,物理空間の製品は可能な限り単一機能であるほうが私の好み。特に,こういう「思考法」に訴えかける系のものには目がない。

というわけで見つけて速攻で支援。2万円と高額だが,時計だと思えばそこまででもない。

そして,予定通り10月の上旬,届いた。
クラファンらしく実に簡素な梱包。いいね。

化粧箱の青がとても綺麗。
そういえばこの24H Watchは多色展開で,文字盤が青・白・黒のラインナップ。どうやら青推しみたいだね。
開けるぞーーー!

文字盤の青は,外箱に比べて暗めの落ち着いた色合い。青い文字盤と茶色のベルトの組み合わせがどうなるのか不安だったけど,よかった,杞憂だった。
せっかくのレザーベルトなので,たくさん傷つけて経年変化させていきたい。いつもそんな思考回路なせいで,持ってる革製品はほとんどこの色である。


ところで買ってから気付いたのだが,ずっとリモートワークなので時計をつけていく場所がない……。
しょうがないので家でつけることにしたのだが,不思議とこの時計をつけて仕事を始めると集中力が増すことに気付いた。仕事とプライベートの区切りをつけづらいテレワークだからこそ,こういう物理的なスイッチが効果的なのかも,という別の発見もちょっと嬉しい誤算。

ちなみに1時間の間に「・」が3つ印字されており,つまりこの時計の解像度は15分(針も1本しかない)。
もはや時計として欠陥なのではと思うことなかれ,細かい時間を知りたいときはスマホやPCで見れば事足りるので何も問題ない。家だったら「OK, Google」と声に出せば1秒で答えが返ってくる。

この時計は何時何分何秒という絶対時刻ではなく,与えられた24時間のうち今どこにいるか,という相対時刻を見るためのもの。
なるほど冷静に考えれば,こんな「欠陥」な時計はクラファンじゃないとお目にかかれなかっただろうなと思う。

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