東大主催のハッカソン“JPHACKS”に参加してきた

近況

唐突だけれど,起業している知り合いの先輩が今年で就職なさるということで,友人3名でその会社を引き継ぐことになりそうです(ちょっと前からそんな話が出ていました)。
それで,まあ受注も必要だけれど自社サービスも必要になるよねやはり,ということで,各自が持つ技術の幅を広げようと数回勉強会をしようという流れになっていました。

で,まあ実際に蓋を開けてみればお互い研究だったりプライベートが忙しかったりと思うようにはいかなかったけど,「サービスって何だろう」みたいなことを考え合う場所を数回設けることがありました。
そこで出た話は(まだまとまりきっていないので)ここでは詳しく書かないけれど,それの一貫として標記のように“JPHACKS”というハッカソンに参加してきましたよ,という話。
会は12月13,14,20日の3日構成でした。

ご存じの型も大勢いるでしょうが,ハッカソン(hackathon)は,技術を意味する「ハック」と「マラソン」を繋いだ造語で,端的に言えば「時間を決めた開発祭り」みたいなものです。大体コンテスト形式になっていることが多いですかね。同様の造語に「アイデアソン」なんかもあります。

それで,会社の同期3人と,あと1学年下のデザイナー君を交えて4人でエントリー。

会の概要としては,
・コーディング(開発)期間は2日間(土日)
・2日目の最終日に一次審査
・一次審査を通過した上位チームが,次週にある第二次審査に出場し,グランプリが決まる
というものでした。

会の様子と結果

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チームは私を含めて3人がエンジニア,1人がデザイナーの構成です。
私はAndroid専門,残りの2人はwebサイトでhtmlやらjsなんかを触っていたようです。
(このイベントを通じて,そろそろ私もAndroidだけに没頭するのを止めてjsやらruby on railsなんかにも手を出さないとなぁと危機感を抱いたんですが,それはまた別の話……)
それで土曜日の午前は式典ぽい講演があったりして,午後から日曜日の夕方までの(徹夜込みで)24時間ほどの開発時間の中で何かしらを作るわけです。

講演会は午前と午後の2つあり,前半はGunosyなど大学発ベンチャー企業のCEOの対談。これは実際にどういう経営をしているかとか,どういうところに気をつけて起業したらいいよ,みたいなところ。皆さんやっぱり経営しているだけあって話が淀みなく,信念を持っているように感じる。
誰を勧誘するにしても,誰から資金提供を受けるにせよ,ビジネスモデルとか以上に本人のやる気と熱意がものを言うんだろうなというのを感じました。

午後の部は,Microsoft,Recruit……,などこの業界で名だたる企業の方ばかり。午前と打って変わって「起業」に焦点はあてず,今後どういう技術が大事になってくるか,どういう技術に(各自の企業として,本人として)興味があるか,というのを話してくださいました。
一番話に上がっていたのは(私の専門分野でもある)機械学習とか人工知能の分野みたいでした。
せっかくHOTな分野を研究できているのだから,もっとしっかり勉強しなきゃな,って,見栄えのする「サービス」とか「アプリ」に目を奪われがちな現状に流されつつあることを感じました。

さて肝心のハッカソンですが,通常の時間だけでは到底終わらず,土曜はほぼ徹夜みたいな感じで日曜の一次審査に臨みました。
結果として私たちのチームは無事1次審査を通過し,ついこの間の日曜日,2次審査で発表してきました(私は発表者ではなかったので,2回にわたる発表の間黙ってニコニコしていただけでしたが)。

残念ながらグランプリは逃したんですが,それでも嬉しいのがJPHACKS。
何と「スポンサー賞」という制度があり,JPHACKSに協賛している企業様方から各1チームずつ賞がもらえるのです。
そしてありがたいことに私たちのチームも,とある会社様のスポンサー賞を頂くことができました!!
そのご縁あり,年明けを目処にその企業の技術職の方とランチをご一緒させていただけることになり,今から感極まって震えています。

……とまあ,ここまでが何も面白くない報告です。

参加して,思うこと

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実際振り返ってみると,ハッカソンで得られたものはこういう賞だけではなく,まして会の後Google本社で行われた豪華すぎる懇親会でもなく,やはり「イベントに参加する」という経験それ自体と,それによる漠然とした焦燥感なのだと思います。同年代のたくさんの人がライバルだって認識できるタイミングは,私の日常生活の中ではそれほど多くない。
同時に,「若いうちに色々やっておくといいよ」で指される「若いうち」が,もはや自分よりも下の学年に向けられつつあるということに焦燥感を覚えるのも,こういう機会が一番身に染みます。
定期的に自分を追い込まないと成長できないタイプなので,こういう機会は今後貴重に活用していきたいですね。

2012年3月に初めて(大人向けの)勉強会に行って挫折したときから,本質的に勉強会で感じることは変わっていないんですね。いつだって焦りと共にプログラムを書き,勉強をしなきゃ,取り返しの付かないくらいに置いていかれるのは自分なんだなあと感じ焦りはするものの。そうはいってもやはり地道に毎日気づきを求めてうろうろするしか道がないのがもどかしく思います。

見識を広める意味でも,そろそろAndroid以外のプラットフォームに足を踏み出して実装の幅を広げたいと,より強く思いました。ひとまず漠然と囓ってみたいと思い続けているサーバサイドに手を出したい,今度こそ。

そしてさっさと卒論を終えたい。