2018/04/27読了。
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まー喧嘩を売ってる感じのタイトルと,印象的な表紙が目に付いたので衝動買い。
本書の要約を,ごく端的に言うとこうなる。
- 「いい人」=他人に嫌われないよう,万人に好かれるように行動する人
- そんな生き方をしてると損するぞ!
まぁそうだよね,という感じ。
で,「まぁそうだよね」の実感を,本書では色々な項目ごとに整理しつつ書いている。
大きく「人間関係」「対話」「常識」「お金」「恋愛」「再生産」のテーマに沿って,上記のような話が全部で38編収録。
例を挙げるとこんな感じ。
- 人間関係:「嫌われることを恐れる」
- やめられない人:気を遣いすぎて疲れる
- やめられる人 :無駄なストレスがなくなる
- 対話:「八方美人をやめる」
- やめられない人:「無色透明」でスルーされる
- やめられる人 :好きな人との出逢いに恵まれる
- 対話:「本音を隠す」のをやめる
- やめられない人:敵もいないが,味方もいない
- やめられる人 :敵もつくるが,信頼できる味方ができる。
- 常識:「友達が少ないことに悩む」
- やめられない人:表面的な友達ばかりが増え疲れる
- やめられる人 :何でも打ち明けられる友達ができる
- 常識:「世間体を気にする」
- やめられない人:窮屈になる,不幸になる
- やめられる人 :「恥ずかしさ」不感症になり,ラクに生きられる
- お金:「過小評価」
- やめられない人:自分を安売りしてしまう
- やめられる人 :お金,信頼,チャンスを手に入れる
- 再生産:「いい人の再生産」
- やめられない人:「いい人」の価値観を子どもにも押し付ける
- やめられる人 :自己が確立した子どもになる
全編通して「そりゃそうだ」と思えることばかり。ということで新しい知見をこの本から得られるようなことは期待できない。
しかし,こういう類いのことは「認識する」ことが非常に大事。敢えて文字という媒体でインプットすることこそが意義深いと感じた。
今後何かの時に,「あ,今の自分って『いい人』状態じゃないのか?」「八方美人になってないか?」「今の自分を自分が見たらガッカリしないか?」と自問することがあったとき,きっとこの本を読んだことは糧になる。
そんなときにそっと背中を押してくれる少しばかりの意識が本書を読むことで得られると,よい。
また,恐らく敢えてだが,本文中の著者は結構キツい「煽り」調で持論を展開しているのが興味深い。
自己啓発系の本では著者は万能の神様の様に振る舞うことが多いように感じるが,本書においては自ら「憎まれ役」を演じているように思えた。きっとこういう姿勢すらも,「いい人」たらざらんとする気概の表れであるのかな——と,読了してからなんとなく思った。
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