2020/07/19読了。
サンマーク出版という(決して大手はない)出版社がある。
小規模にもかかわらず目を見張るヒット作をよく出す出版社ということで,その経営哲学を書籍化したもの。
最近上梓された本。サンマーク出版の本はほとんど読んだことがないのだが,この本の宣伝をどこかで見かけて,タイトルに素敵なものを感じて購入。
感想(Rating:4/5)
こういう本を最近好んで読む。
企業の経営理念も,個人の人生哲学も根本は同じだなとよく思う。
だから一定の壁を乗り越えた経営者の本は,まさに金言となりて心に響くのかもしれない。
個人の考え方本も大好きだけれど,経営者の本はよりシステマチックであり,読む度に参考になりそうなものが見つかるのも嬉しいところ。
サンマーク出版ではこのような,いわゆる「社是」をカルタの形式でまとめており,この本もそのカルタを礎に構成されている。
どれもこれも良い言葉だが,特に響くものを上げるとすれば「長所を伸ばせば欠点は隠れる」「『過去はオール善』と心得て前を向く」「乱調の中に美がある」「運がよくなる生き方をしているか」「まずは『そう思う』ことから」らへんだろうか。
おすすめ!
目次
- 限界意識を取り払う
- エネルギーが人を動かす
- 「首から上」で仕事をするな
- 全員がヒットを生み出せる仕組み
引用
p33
私はどういうわけか,学生時代に出会ったこの英単語が気になって仕方がありませんでした。そして,大好きになりました。
「Magalomaniac」
日本語に訳すと「誇大妄想者」です。
p44
やはり最初に「この数百冊のノートを凝縮して一冊にまとめ上げよう」と思った私とは,真剣度がまるで違っていました。〜中略〜人任せではダメなのです。
p57
人をつぶすのはとても簡単です。顔を合わせるたびに,その人の欠点を指摘する。それを繰り返し続けると,人というのはすぐにダメになる。
リーダーがすべきことは,これと逆のことです。
「歯をくいしばってでも,ほめなさい」
p78
「過去はオール善」とは,船井幸雄先生の言葉です。〜中略〜過去を自分で認めること。起きたことをポジティブにとらえること。実際,それは結果的にプラスになることが多いのです。
p95
本は単に物質的な存在ではなく,エネルギー体のようなものなのです。一冊の本を読むと,読者は自分の中にその本のエネルギーをいったん取り込むことになります。口コミというのは,本に内在するエネルギーが大きすぎて,読んだ人の中に押しとどめられずに外にあふれ,人についつい話をしてしまう,ということなのではないかと。
p100
どんな商品も同じでしょうが,その会社の運をよくする商品なのか,悪くする商品なのか,十分に考えるべきだと思います。
p112
「観劇後の1週間の半分は行ったことの感動を胸に生き,あとの半分は今度観に行くオペラのことだけを考えて暮らした」
p142
乱調の中に美がある
p220
かねての持論なのですが,通常トップである者が一番全体のことを把握していると考えられるけれども,そうではないのです。逆に,その組織で最も下位の立場にいる存在が,全体のことを誰よりも把握しているものなのです。
p237
どれくらい変化率の高い場に身を置くのかは,人生の価値を大きく左右します。
p238
「仕事は人生の砥石である」
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